リンゴケーキの思い出。

先日スーパーに行ったら、たぶん王林だと思うのだけれど、お気に入りのリンゴが売っていて、思わずリンゴケーキが焼きたくなった。
私が焼くリンゴケーキは、本当に簡単。
ちょっとお呼ばれした時などは、よく焼いてはお土産に持って行った。

私は、ケーキが焼けなかった。
夫の会社のほかの奥様達が上手に焼けるのに、それに、お子さんのお誕生日に焼いておられたりしたのに、私は焼けなかったので、娘の一歳のお誕生日もレアチーズケーキにし、すぐにやってくるお雛様のときには、またまたクリームチーズを使って、菱餅を、食紅で色を付けて、テレビでやっていたレシピを試した。

というわけで、ケーキが作れないコンプレックスを持ったまま(妹はお嫁入り道具よろしく高校時代から、道具をそろえていた。羨ましかった。)、北陸で、私のケーキ修業は始まった。
その最初に焼いたケーキが、これまた手数の掛かるリンゴケーキだった。

リンゴの甘煮をすりつぶす・・・。離乳食でもあるまいし、こんな時間の掛かること、いったい誰がするの?というレシピだった。
しかもどうもいまいち周りの受けもよくない。誰もことさらおいしそうでもない。
それからほどなくして、私は簡単なレシピを、こともあろうに、『美しい部屋』という雑誌で知ったのである。

このリンゴケーキは、簡単に作れるし、好評だった。
娘のバトンの教室では、結構みんなが手作りのお菓子を持ち寄っていたけれど、そのうち私もリンゴケーキを持って行ったら、それも好評だったけど、娘の、うちのママが作ったんだよー!という嬉しそうな顔が何より嬉しかった。

札幌で、素敵なマーブルケーキの作り方を教えていただいた。

それから、息子が友達が多くて、これはうちの財政上、どうしても、スポンジケーキが焼けなければならなくなった。
お誕生日には絶対二つのケーキが必要だったから。
そんなもの、ホールケーキを二つも買わされていたら、たまったものではない。

中に挟むものを、パイナップルとかバナナとか、安上がりなものにして、それに、デコレーションは、イチゴの代わりに、一缶100円のサクランボにしたりして、あれこれ工夫した。

それでも、手作りケーキだったんだってねえ、と来てくれた友達のお母さまからは、なぜか値打ちの上がった話のような。
違うって、お金を掛けたくなかったんだよね、という話。
それを言ってしまうところが私なんだけども。

でも、秋になったら、あのリンゴケーキを最初に作ったころを思い出す。
みんなで持ち寄る、という楽しかった時間のことも。

さて、そろそろクルミを買って来て、リンゴケーキを焼きましょうか。